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宝塚歌劇の演出家一覧|代表作・作風・特徴を解説【2026年版】

宝塚歌劇を観ていて、

「この作品、以前観た作品とどこか雰囲気が似ている」

「このショーの演出が好き」

「同じ演出家のほかの作品も観てみたい」

と思ったことはありませんか。

宝塚歌劇では、出演するスターや組だけでなく、誰が脚本・演出を担当するかによって作品の印象が大きく変わります。

壮大なミュージカル、会話を中心に人物関係を描く芝居、華やかなレビュー、幻想的な世界観など、演出家によって得意とするジャンルや舞台の見せ方には違いがあります。

さらに宝塚では、柴田侑宏、白井鐵造、鴨川清作、小原弘稔らが残した作品を、現在の演出家が新しいスター・新しい時代に合わせて再演することもあります。

つまり演出家を知ると、

「スターで観る」
「組で観る」
「作品で観る」

に加えて、

「演出家で観る」

という新しい宝塚の楽しみ方が増えるのです。

この記事では、2026年9月時点の宝塚歌劇公式公演情報などをもとに、近年宝塚作品を担当している主な演出家から、新世代の演出家、上田久美子氏・植田景子氏・荻田浩一氏など宝塚歌劇団退職後も注目される演出家、宝塚史に残る名演出家までまとめて紹介します。

※「作風・特徴」は、担当作品や公式インタビューなどを踏まえた当サイト独自の整理です。


宝塚歌劇の演出家とは?作品の印象を左右する重要な存在

宝塚歌劇の演出家は、出演者の立ち位置や動きを決めるだけの存在ではありません。

オリジナル作品では物語や脚本そのものを手掛けることも多く、音楽、振付、舞台装置、衣装、照明など多くのスタッフと連携しながら、一つの舞台を作り上げます。

同じ花組・月組・雪組・星組・宙組でも、

  • ストーリーの描き方
  • 台詞のテンポ
  • スターの見せ方
  • 音楽の使い方
  • 群舞
  • 舞台美術
  • フィナーレ

などは演出家によって変わります。

そのため、

「前回の公演と今回は雰囲気が全然違う」

と感じたときは、担当演出家を確認してみるのもおすすめです。

5組そのものの違いから知りたい方はこちらも参考にしてください。

宝塚5組の違いを初心者向けに解説|花・月・雪・星・宙の特徴


「作・演出」「脚本・演出」「潤色・演出」は何が違う?

宝塚歌劇公式の公演ページを見ると、

「作・演出」「脚本・演出」「潤色・演出」「演出」

など、さまざまなクレジットがあります。

「作・演出」は、オリジナル作品の物語づくりから舞台演出まで一人の演出家が担当する場合などに使われます。

「潤色・演出」は、海外ミュージカルや過去作品などを現在の上演版として調整・再構成しながら演出するケースなどです。

たとえば2026年の主な公演では、

  • 雪組『ポーの一族』:脚本・演出/小池修一郎
  • 星組『RRR × TAKA”R”AZUKA ~√Rama~』:脚本・演出/谷貴矢
  • 花組『エリザベート』:潤色・演出/小池修一郎
  • 月組『天穹のアルテミス』:作・演出/大野拓史
  • 月組『Belle Époque』:作・演出/稲葉太地

となっています。

公演ごとの担当は宝塚歌劇公式で確認できます。

宝塚歌劇公式|公演案内を確認する


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宝塚歌劇の主な演出家一覧【2026年9月版】

まず、近年の宝塚歌劇公式公演で担当作品を確認できる主な演出家を整理します。

なお、ここでは「現在の劇団所属者名簿」という意味ではなく、近年の宝塚作品で担当実績・担当予定を確認できる主な演出家として掲載しています。

演出家主な作品特徴・キーワード主なジャンル
小池修一郎『エリザベート』『ポーの一族』『PUCK』大作・スペクタクルミュージカル
正塚晴彦『マジシャンの憂鬱』『愛するには短すぎる』会話・人物関係芝居
大野拓史『NOBUNAGA』『一夢庵風流記 前田慶次』歴史・骨太な物語芝居
藤井大介『EXCITER!!』『Santé!!』熱量・スター性ショー
齋藤吉正『JIN-仁-』『エル・アルコン』『稲妻開化譚』強い世界観芝居・ショー
小柳奈穂子『はいからさんが通る』『今夜、ロマンス劇場で』原作作品・親しみやすさ芝居
稲葉太地『Fire Fever!』『DYNAMIC NOVA』『Belle Époque』美意識・ダイナミックショー
生田大和『春の雪』『ドン・ジュアン』『黒蜥蜴』文学性・心理描写芝居
野口幸作『SUPER VOYAGER!』『HiGH&LOW』『PRINCE OF LEGEND』現代性・スター性芝居・ショー
田渕大輔『ローマの休日』『赤と黒』名作・人間ドラマ芝居
谷貴矢『元禄バロックロック』『RRR』歴史×SF・ファンタジー芝居
中村暁『VIVA! FESTA!』『マノン』王道・レビュー芝居・ショー
鈴木圭『悪魔城ドラキュラ』『銀二貫』原作作品・娯楽性芝居

2026年だけを見ても、小池修一郎、正塚晴彦、大野拓史、藤井大介、齋藤吉正、稲葉太地、生田大和、谷貴矢、中村暁らの担当作品が公式公演情報で確認できます。

ここからは代表的な演出家を詳しく見ていきます。


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現在の宝塚作品を知るうえで押さえたい主要演出家

小池修一郎|大作ミュージカルを語るうえで欠かせない存在

小池修一郎は、『エリザベート』『ポーの一族』『PUCK』『華麗なるギャツビー』など、多くの宝塚代表作を手掛けてきました。

壮大な物語、印象的な楽曲、スターを大きく見せる場面づくりなど、大劇場ならではのスケール感を楽しめる作品が多いのが特徴です。

2026年も雪組『ポーの一族』、花組『エリザベート』を担当しています。

『エリザベート』をさらに深く知りたい方はこちら。

宝塚『エリザベート』歴代キャスト一覧|作品内容・東宝版との違い

2026年花組公演のチケットを探している方はこちらも確認してみてください。

花組『エリザベート』貸切公演チケット情報【2026-2027年】


正塚晴彦|自然な会話から人物関係を描く

正塚晴彦は、『マジシャンの憂鬱』『ブラック・ジャック 危険な賭け』『愛するには短すぎる』『二人だけの戦場』などを手掛けています。

特徴的なのは、登場人物同士の会話です。

派手な出来事を次々と起こすというよりも、会話や仕草の積み重ねから人物の関係性を浮かび上がらせる作品があります。

2026年にも『愛するには短すぎる』『マジシャンの憂鬱』が再演され、2027年宙組『The London Way』の作・演出も発表されています。


大野拓史|歴史物からオリジナル作品まで幅広い

大野拓史は、『一夢庵風流記 前田慶次』『NOBUNAGA〈信長〉-下天の夢-』『阿弖流為』など、歴史を題材とした作品を多く手掛けています。

2026年12月開幕の月組『天穹のアルテミス』では、1970年代の宇宙開発を背景としたオリジナル作品を担当。

歴史上の人物や、時代に翻弄されながら生きる人物を描く作品が好きな方はチェックしておきたい演出家です。


藤井大介|宝塚らしい熱量を味わえるショー

藤井大介といえば、『EXCITER!!』『Santé!!』『Gato Bonito!!』などのショー作品が知られています。

スターの個性を前面に出しながら、歌・ダンス・群舞をテンポよく展開する舞台が魅力です。

2026年には花組全国ツアーで『EXCITER!!2026』が上演されました。

さらに藤井大介は、1933年の白井鐵造『花詩集』を現代的に再構成した『TAKARAZUKA 花詩集100!!』も担当。

現在のレビューと宝塚の歴史をつなぐ仕事も手掛けています。


齋藤吉正|一目で作品世界へ引き込む個性的な演出

齋藤吉正は、『JIN-仁-』『エル・アルコン-鷹-』など、幅広い題材を舞台化してきました。

音楽や美術を含め、作品全体で強い世界観を構築する舞台が印象的です。

2026年には月組『稲妻開化譚-イナズマカイカタン-』を作・演出しています。

少し個性的な題材や、舞台ならではの非日常感を楽しみたい方は注目してみてください。


小柳奈穂子|原作作品と名作再演の両方で活躍

小柳奈穂子は、『はいからさんが通る』『ルパン三世』『今夜、ロマンス劇場で』など、漫画や映画をもとにした作品を数多く手掛けています。

原作を知っている人でも入りやすく、宝塚初心者と作品をつなぐ存在にもなっています。

一方、2023年花組『うたかたの恋』では柴田侑宏の脚本を潤色・演出。

新作だけでなく、過去の名作を現在の宝塚へ受け継ぐ仕事にも注目です。


稲葉太地|美意識とダイナミックさを楽しむレビュー

稲葉太地は、『Fire Fever!』『DYNAMIC NOVA』『Fashionable Empire』など、ショー・レビューを多く手掛けています。

2026年12月開幕の月組『Belle Époque』も作・演出を担当。

華やかな衣装や群舞、スターの見せ方を含め、「宝塚のショーそのものが好き」という方に注目してほしい演出家です。


生田大和|文学性と人物の葛藤を描く

生田大和は、『春の雪』『ドン・ジュアン』『CASANOVA』などを担当。

文学作品や海外作品も含め、人物の内面や葛藤を描く舞台が印象的です。

2026年には江戸川乱歩原作、三島由紀夫戯曲の宙組『黒蜥蜴』を潤色・演出しています。

重厚な人間ドラマが好きな人はチェックしてみてください。


野口幸作|現代的な感覚とスターの魅力

野口幸作は、『SUPER VOYAGER!』『HiGH&LOW-THE PREQUEL-』『PRINCE OF LEGEND』などを担当しています。

現代的な題材や音楽と、宝塚ならではのスター性を掛け合わせた作品も多い演出家です。

「華やかで現代的な宝塚を観たい」という人に向いています。


田渕大輔|宝塚の名作を新しい舞台へつなぐ

田渕大輔は、『ローマの休日』『王妃の館』などを手掛けています。

2026年花組『赤と黒』では、柴田侑宏が1975年にミュージカル化した作品を新たな演出で上演しました。

過去の名作が現在どのように再構築されるのか、という視点でも注目したい演出家です。


谷貴矢|歴史とSF・ファンタジーを大胆に組み合わせる

谷貴矢は、『元禄バロックロック』『出島小宇宙戦争』など、歴史的な題材とフィクションを大胆に組み合わせる作品を手掛けてきました。

2026年星組『RRR × TAKA”R”AZUKA ~√Rama~』では、映画『RRR』をラーマを主人公とした宝塚版として再構成しています。

予想外の設定や大胆な宝塚化を楽しみたい人は覚えておきたい演出家です。


注目したい若手・新世代の演出家

今後の宝塚を追うなら、若い世代の演出家にも注目です。

近年はバウホールでデビューした演出家が、大劇場や全国ツアーなどへ担当領域を広げています。

栗田優香|『万華鏡百景色』で大劇場デビュー

栗田優香は、2023年月組『万華鏡百景色』で宝塚大劇場作品を担当。

東京という都市を時代の移り変わりとともに描いた独創的なレビューとして話題になりました。

その後も『RYOFU』など、歴史や既存の題材を新しい感覚で再構築しています。


指田珠子|幻想的な世界から海外ミュージカルまで

指田珠子は、『龍の宮物語』を経て、2024年花組『VIOLETOPIA』で宝塚大劇場デビュー。

2026年には花組『EL DESEO』、月組『NINE』を担当し、2027年宙組『Ivresse Vague』の作・演出も発表されています。

幻想的な作品から海外ミュージカル、ショーまで、今後の広がりにも注目です。


熊倉飛鳥|『蒼月抄』で大劇場作品を担当

熊倉飛鳥は、『Golden Dead Schiele』などを経て、2026年花組『蒼月抄-平家終焉の契り-』を作・演出。

歴史の大きな流れと人間の運命を重ねた作品を担当しています。


竹田悠一郎|ショー・レビューの新世代

竹田悠一郎は、『Tiara Azul -Destino-』などを担当。

2026年宙組『Diamond IMPULSE』では作・演出を務めています。

ショー派のファンなら今後も名前を追いたい演出家です。


中村真央|再演作品にも新しい視点を加える

中村真央は『儚き星の照らす海の果てに』などを担当。

2026年宙組全国ツアー『再会』では、

作・監修/石田昌也
潤色・演出/中村真央

という形で名作の再演を担当しています。


菅谷元|娯楽性の高いオリジナル作品にも注目

菅谷元は『ステップ・バイ・ミー』などを経て、2026年宙組『酔いどれ御免!』を作・演出。

酒呑童子伝説を下敷きにしたファンタジー娯楽時代劇として発表されています。


樫畑亜依子|若手スターを生かしたショー作品

樫畑亜依子は、2025年月組バウホール『Twinkle Moon』を作・演出。

若手出演者を中心としたワークショップショーを担当しました。

バウホール作品から演出家を追っていくと、「次に大劇場へ進む演出家」を早い段階から知る楽しみもあります。


宝塚歌劇団を退職後も注目される演出家

宝塚歌劇団を退職しても、作品がファンから支持され続けたり、その後も外部舞台や宝塚作品に関わったりする演出家がいます。

近年では、植田景子、上田久美子、荻田浩一の3人はぜひ知っておきたい存在です。


植田景子|2026年に宝塚歌劇団を退職、今後は「優先契約」へ

植田景子は、宝塚歌劇団初の女性演出家です。

1994年に宝塚歌劇団へ入団し、1998年雪組『ICARUS~追憶の薔薇を求めて~』で演出家デビュー。

2000年『ルートヴィヒII世』で宝塚大劇場デビューを果たしました。

『Anna Karenina』

『THE LAST PARTY』

『クラシコ・イタリアーノ』

『ハンナのお花屋さん』

『A Fairy Tale-青い薔薇の精-』

などを手掛け、文学作品の舞台化や繊細な心理描写、美しい舞台世界を特徴とする作品を残しています。宝塚歌劇公式も「精緻な美に統一された、心の深層に訴える作品」を手掛けてきた演出家として紹介しています。

そして2026年2月24日、植田景子本人がInstagramで宝塚歌劇団を退職したことを公表しました。

ただし、宝塚との関係がなくなったわけではありません。

本人の発表では、今後は一人のクリエーターとして、「優先契約」という形で宝塚の仕事に関わるとしています。

植田景子さん本人のInstagramアカウント

したがって、2026年9月時点では「宝塚歌劇団所属の現役演出家」として整理するのではなく、

「宝塚歌劇団を退職したものの、今後も宝塚作品へ関わる可能性のある演出家」

と捉えるのが最も分かりやすいでしょう。

退職前の近作には、2025年花組『Goethe!』があります。宝塚公式では日本語脚本・訳詞・演出として植田景子がクレジットされています。


上田久美子|『星逢一夜』『BADDY』『桜嵐記』を生んだ演出家

上田久美子は、2010年代の宝塚を語るうえで欠かせない演出家の一人です。

2006年に宝塚歌劇団演出部へ入り、2013年月組『月雲の皇子』で演出家デビュー。

2015年雪組『星逢一夜』で宝塚大劇場デビューを果たし、同作で読売演劇大賞優秀演出家賞を受賞しました。

代表作には、

  • 『月雲の皇子』
  • 『星逢一夜』
  • 『金色の砂漠』
  • 『神々の土地』
  • 『BADDY』
  • 『霧深きエルベのほとり』
  • 『f f f』
  • 『桜嵐記』

などがあります。

人物の心の機微や、歴史の中で生きる人間の選択を描いた作品が多い一方、『BADDY』では自身初のショー作品にも挑戦しました。

上田久美子は2022年に宝塚歌劇団を退職。

現在は劇作・演出家として宝塚の外でも活動し、自身の作品を企画・制作するProjectumïも運営しています。

上田久美子公式サイト|Biographyを見る

「人物の感情を深く描く作品が好き」

「観劇後にも作品について考えたくなる舞台が好き」

という人には、一度まとめて観てほしい演出家です。


荻田浩一|独自の美意識が今も支持される演出家

荻田浩一は、1994年から2008年まで宝塚歌劇団演出部に在籍。

1997年『夜明けの天使たち』で演出家デビューしました。

代表的な宝塚作品として、

  • 『パッサージュ-硝子の空の記憶-』
  • 『ロマンチカ宝塚'04-ドルチェ・ヴィータ!-』
  • 『マラケシュ・紅の墓標』
  • 『ソロモンの指環』

などがあります。

『ロマンチカ宝塚'04』では文化庁芸術祭演劇部門優秀賞を受賞しています。

宝塚退職後もミュージカル、コンサートなど数多くの作品を手掛け、2026年には湖月わたる宝塚歌劇団退団20周年公演『TUMBLEWEED』の構成・演出を担当。

宝塚バウホール公演には安蘭けい、紫苑ゆうなどもゲスト出演予定で、退職後も宝塚OGとの縁が続いています。

美しさの中に陰影や少し危うさを感じさせる舞台が好きな方は、荻田浩一作品にも注目してみてください。

荻田浩一さんのXアカウント


宝塚の歴史を築いた名演出家

現在上演されている宝塚作品には、過去の演出家が残した脚本や舞台様式が数多く受け継がれています。

宝塚史を知るなら、特に押さえておきたいのが柴田侑宏、白井鐵造、鴨川清作、小原弘稔です。


柴田侑宏|今も再演され続ける名作を数多く残した

柴田侑宏は、

  • 『あかねさす紫の花』
  • 『星影の人』
  • 『バレンシアの熱い花』
  • 『新源氏物語』
  • 『うたかたの恋』
  • 『琥珀色の雨にぬれて』
  • 『哀しみのコルドバ』
  • 『仮面のロマネスク』
  • 『赤と黒』

など、現在まで再演される名作を数多く残しました。

柴田作品の魅力の一つが、時代や身分などに翻弄される人物と、その中で生まれる恋愛や人間関係です。

2023年『うたかたの恋』では、

脚本/柴田侑宏
潤色・演出/小柳奈穂子

2026年『赤と黒』では、

脚本/柴田侑宏
演出/田渕大輔

として再演されています。

柴田侑宏本人が舞台を演出することはなくなっても、その脚本は現在の演出家に受け継がれています。


白井鐵造|宝塚レビューの原点を作った「レビューの王様」

白井鐵造は、宝塚歌劇公式でも「レビューの王様」と紹介される演出家です。

1930年『パリゼット』、1933年『花詩集』などを発表し、『花詩集』から現在の宝塚レビュー・ショーが発展していったと公式にも紹介されています。

2014年には藤井大介が、

『TAKARAZUKA 花詩集100!!』

として『花詩集』を現代的に再構成しました。

現在のショーを見るときも、その歴史を辿れば白井鐵造の時代へつながります。


鴨川清作|『ノバ・ボサ・ノバ』を生んだ名演出家

鴨川清作の代表作として知られるのが、

『ノバ・ボサ・ノバ-盗まれたカルナバル-』

です。

1971年に初演され、1976年の再演では文化庁芸術祭優秀賞を受賞。

1999年、2011年などにも再演されました。2011年版では鴨川清作の作品を藤井大介が演出しています。

単なるレビューではなく、登場人物とドラマが存在するショーという点でも、宝塚ショー史に残る作品です。


小原弘稔|『ME AND MY GIRL』を宝塚の人気作へ

現在のファンにとって、小原弘稔との最も大きな接点の一つが、

『ME AND MY GIRL』

です。宝塚では1987年月組で初演され、その後何度も再演されています。

2016年花組版、2023年星組版でも、

脚色/小原弘稔
脚色・演出/三木章雄

とクレジットされています。

一人の演出家・脚色家が残した仕事が、何十年後のスターへ受け継がれている代表例です。

『ME AND MY GIRL』について詳しく知りたい方はこちら。

ミュージカル「ミー&マイガール」の世界|宝塚版歴代キャストと2026東宝版を比較


名作は時代を超えて受け継がれる|演出家の「系譜」も面白い

宝塚歌劇では、昔の作品を保存して上演するだけではありません。

過去の脚本や作品を、現在の演出家が新しいスター・新しい時代に合わせて再構成することがあります。

代表例を整理すると、次のようになります。

原作・脚本を残した演出家現在へつなぐ演出家再演例
柴田侑宏小柳奈穂子『うたかたの恋』
柴田侑宏田渕大輔『赤と黒』
白井鐵造藤井大介『TAKARAZUKA 花詩集100!!』
鴨川清作藤井大介『ノバ・ボサ・ノバ』
小原弘稔三木章雄『ME AND MY GIRL』
石田昌也中村真央『再会』

同じ作品でも、

「初演は誰が作ったのか」

「今回の再演は誰が演出しているのか」

まで見ると、宝塚の歴史が一本の線でつながって見えてきます。

再演を観る際には、キャスト比較だけでなく演出家の違いにも注目してみてください。


あなたはどの演出家タイプ?好みから作品を探してみよう

名前が多すぎて「誰から見ればいいか分からない」という方は、自分の好きなジャンルから探すのがおすすめです。

好みチェックしたい演出家
壮大な大作ミュージカル小池修一郎、生田大和
人物関係・会話劇正塚晴彦、柴田侑宏
華やかなショー藤井大介、稲葉太地、野口幸作、竹田悠一郎
歴史・日本物大野拓史、柴田侑宏、熊倉飛鳥
SF・幻想的な世界谷貴矢、指田珠子
文学・心理描写生田大和、植田景子、上田久美子
独特の美意識・余韻上田久美子、荻田浩一
宝塚レビューの歴史白井鐵造、鴨川清作、小原弘稔

もちろん、一人の演出家を一つの作風に固定することはできません。

上田久美子が『星逢一夜』と『BADDY』という大きく異なる作品を手掛けているように、演出家自身が新しいジャンルへ挑戦することもあります。

おすすめなのは、

1.好きな宝塚作品を3本選ぶ

2.それぞれの「作・演出」を確認する

3.同じ演出家の別作品を探す

という方法です。

「好きな作品が、実は同じ演出家ばかりだった」という発見があるかもしれません。


気になる演出家が見つかったら作品を映像でも比較してみよう

演出家の違いを知るには、一作品だけで判断するより、同じ演出家の作品を複数見比べる方が分かりやすくなります。

過去作品は、

  • タカラヅカ・スカイ・ステージ
  • ライブ配信
  • Blu-ray・DVD
  • オンデマンド配信

などで見られる場合があります。

現在のライブ配信予定はこちらで随時更新しています。

2026年 宝塚ライブ配信スケジュール|今後の公演・料金・視聴方法

また、現在発売・予約受付されているBlu-ray・DVDを比較したい方はこちら。

宝塚歌劇Blu-ray・DVD予約受付中まとめ【2026年最新】

2026年秋には、小池修一郎『ポーの一族』、藤井大介『EXCITER!!』など、演出家を軸に過去作品と比較しやすい映像商品も発売されます。


演出家だけで作品を決めつけないことも大切

演出家を知ると宝塚はさらに面白くなりますが、

「この演出家だから、必ずこういう作品になる」

と決めつけないことも重要です。

作品の印象には、

  • 出演するスター
  • 原作
  • 脚本
  • 音楽
  • 振付
  • 舞台美術
  • 衣装
  • 上演された時代

など、多くの要素が影響します。

また再演作品では、

「作」

「脚本」

「監修」

「潤色」

「演出」

を別々の人物が担当する場合もあります。

演出家は作品を評価するための唯一の基準ではなく、

宝塚をより深く楽しむための「もう一つの入口」

と考えるとよいでしょう。


宝塚歌劇の演出家についてよくある質問

宝塚歌劇には何人の演出家がいますか?

2026年9月時点で、宝塚歌劇公式は現在所属する演出家全員をまとめた最新名簿を公開していません。

そのため本記事では、近年の公式公演情報などから担当実績を確認できる主な演出家を中心に紹介しています。


宝塚で有名な演出家は誰ですか?

公式の演出家名簿をまとめたものやランキングがあるわけではありません。

現在の宝塚では、『エリザベート』『ポーの一族』などを手掛ける小池修一郎は代表的な演出家の一人です。

歴史的には柴田侑宏、白井鐵造、鴨川清作らも宝塚作品の発展に大きく関わっています。


植田景子は現在も宝塚歌劇団の演出家ですか?

宝塚歌劇団の所属演出家ではありません。

植田景子本人がInstagramで、2026年2月24日付で宝塚歌劇団を退職したことを公表しています。

ただし今後は「優先契約」という形で宝塚の仕事に関わると説明しており、宝塚との創作上の関係が完全になくなったわけではありません。


宝塚初の女性演出家は誰ですか?

植田景子です。

1998年雪組『ICARUS~追憶の薔薇を求めて~』で、宝塚歌劇団初の女性演出家としてデビューしました。


上田久美子は現在も宝塚歌劇団に所属していますか?

所属していません。

上田久美子は2022年に宝塚歌劇団を退職し、現在は劇作・演出家として外部舞台などで活動しています。


荻田浩一はいつ宝塚を退職しましたか?

荻田浩一は1994年から2008年まで宝塚歌劇団演出部に在籍しました。

退職後もミュージカル、コンサート、宝塚OG関連公演など幅広い舞台を手掛けています。


柴田侑宏の作品は今でも上演されていますか?

はい。

『うたかたの恋』『赤と黒』などが、現在の演出家による新たな演出で再演されています。


ショーが好きならどの演出家をチェックすればいいですか?

現在の作品では藤井大介、稲葉太地、野口幸作、竹田悠一郎などから見ると分かりやすいでしょう。

歴史的な作品まで広げるなら、白井鐵造、鴨川清作、小原弘稔も注目です。


公演の演出家はどこで確認できますか?

宝塚歌劇公式ホームページの各公演ページで確認できます。

作品タイトルの近くに「作・演出/○○」「脚本・演出/○○」「潤色・演出/○○」などと掲載されています。

宝塚歌劇公式|公演案内を確認する


演出家の過去作品はどこで見られますか?

作品によって、タカラヅカ・スカイ・ステージ、ライブ配信、動画配信、Blu-ray・DVDなどで視聴できます。

作品ごとに配信・販売状況が異なるため、最新情報を確認してください。

宝塚ライブ配信スケジュールを確認する

宝塚Blu-ray・DVDの最新発売情報を確認する


まとめ|演出家を知ると宝塚の歴史と現在がつながって見える

宝塚歌劇は、

スター

作品

だけでなく、

演出家

という視点から見ると、さらに奥深くなります。

現在の宝塚では、小池修一郎、正塚晴彦、大野拓史、藤井大介、齋藤吉正、小柳奈穂子、稲葉太地、生田大和、野口幸作、谷貴矢らがさまざまな作品を手掛けています。

さらに栗田優香、指田珠子、熊倉飛鳥、竹田悠一郎、中村真央、菅谷元ら、新しい世代も次々と作品を発表しています。

一方、植田景子は2026年2月に宝塚歌劇団を退職し、今後は優先契約という形で宝塚の仕事に関わることを公表しました。

上田久美子、荻田浩一も宝塚歌劇団退職後、それぞれ外部の舞台で創作活動を続けています。

そしてさらに時代を遡れば、

柴田侑宏の『うたかたの恋』『赤と黒』。

白井鐵造の『花詩集』。

鴨川清作の『ノバ・ボサ・ノバ』。

小原弘稔の『ME AND MY GIRL』。

こうした作品が、現在の演出家とスターによって受け継がれています。

宝塚を見始めたばかりなら、すべての演出家を覚える必要はありません。

まず、

「自分が好きだった作品は、誰が演出していたのだろう?」

と調べてみてください。

そこから同じ演出家の別作品を見ると、

「人物の心理を描く作品が好き」

「華やかなショーが好き」

「歴史物が好き」

「幻想的な世界観が好き」

と、自分自身の「宝塚の好み」が見えてくるかもしれません。

初めて宝塚を観る方はこちら。

初めての宝塚観劇完全ガイド|チケット・服装・持ち物・当日の流れ

気になる作品を映像で楽しみたい方はこちら。

2026年 宝塚ライブ配信スケジュール

宝塚歌劇Blu-ray・DVD予約受付中まとめ【2026年最新】

※情報確認日:2026年9月5日
※演出家の所属状況、担当作品、配信・商品販売状況などは今後変更される場合があります。最新情報は宝塚歌劇公式ホームページ、各演出家本人の公式発信、各サービスの公式情報をご確認ください。

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